御朱印は、神社でもお寺でもいただくことができますよね⛩
しかし、神社とお寺では御朱印帳を分けるのが一般的。
一体なぜなのか…?
そもそも神社とお寺って何が違うの?
今日はそんな神社とお寺の違いについて解説していきます!
神社とお寺
一般的に、神社とお寺の違いと言われると、
「仏像があるところがお寺、鳥居があるのが神社」
というような気がしますよね⛩
意味的な違いは以下のようになります。
- 神社:神道の神を祀るところ。一般には神殿と付属の施設から成る。
- お寺:仏像を安置し、僧・尼が居住し、道を正し教法を説く建物。
こちらは広辞苑に載っている内容です。
見比べてみてもいまいちよく分かりません…😅
ここで注目すべきところは、神道というところです。
神社が神道のもとに存在しているのと同様、お寺は仏教をもとに存在しています。
そう、この2つの大きな違いは宗教の違いです。
神社

先ほど広辞苑の意味にも載っていた通り、神社では神道の神様を祀っています。
神道とは、日本に古くからある民族宗教です。経典や具体的な教えなどはなく、その起源は縄文時代にまでも遡ると言われています。
信仰の対象は天照大御神(あまてらすおおみかみ)をはじめとした八百万(やおよろず)とも言われる非常に多くの神々と、動物や植物、海や山などにまで及びます。
このような神道の神を祀るために行われた祭事等で建てられた祭壇が、壊されることなくそのまま残されたものが神社の起源だと言われており、もともと常設された建物ではなかったようです。
神社とは別に、「神宮」「大社」と呼ばれるいずれの神社も神道に属している神社ですが、「神宮・大社」と呼ばれる場合は格式高く、天皇や皇室祖先の神を祀っています。
神社での聖職者は「神職」「神主」「巫女」と呼ばれます。
また、神社の鳥居は、そこから先が神様が降りてくる場所、つまり「神域」であるということを明確にするために造られたと言われています。
お寺

お寺は中国やインドといった外国から伝わった仏教をもとにしています。
お寺では仏様を祀っており、仏像が安置されています。釈迦如来、不動明王など、よく聞く像が仏様です。
神道とは違い、仏教では釈迦が説いた教えを「経典」として教義や戒律が存在します。
お寺は僧が仏法をおさめたり、人々に教えを説いたりするために存在しており、日本には飛鳥時代に伝来したと伝えられています。
また、神社では御本尊を見ることができませんが、お寺では御本尊(仏像)を拝み見て祈りを捧げることができます。
お寺は、院、庵、坊、大師、寺院など、多くの呼び名がありますが、全て同じ意味です。読み方で特に差はありません。
また、仏閣もお寺と同じ意味です。
仏教での聖職者は「僧」「尼」と呼ばれます。
神社とお寺の変遷
神道と仏教の融合
神道が縄文時代から存在していたのに対し、仏教は飛鳥時代に伝来しました。
2つの別々の宗教ですが、奈良時代には「神仏習合」として、神道と仏教が1つの信仰体系として新しい形となりました。
さらに鎌倉時代には、神道と仏教の調和が見られ、神道の神々は、菩薩の化身だとする考えが生まれました。(本地垂迹説)
このような体系は千年以上続きました。
神仏分離
明治維新により、文明化の施策である「神道国教化」の方針を採用したため、「神仏分離令」が発布されました。
神仏分離とは、「神仏習合」を禁止し、神道と仏教、神と仏、神社とお寺をはっきりと区別させることです。
これにより多くの神社で仏像や仏具が排除され、神道と仏教がはっきりと区別されることとなりました。
神社とお寺の現在

神社とお寺で区別されてるとはいえ、現在では神道や仏教にこだわりは強くないように思えます。
日本人は宗教にあまりこだわりがないので尚更だと思いますが…
しかし、神社やお寺の関係者の人たちは、この神仏分離の影響を強く受けました。
そのため、御朱印帳も神社とお寺で別々に、という意識があるのでしょう。
御朱印ブームで、多くの人が御朱印をいただきに神社やお寺に訪れるようになりましたが、背景にある歴史を知ることも大切です!
日本の文化を知って、日本の文化を大切に、マナーを守って楽しみましょう🎶